TMPGEnc Video Mastering Works 5でのアニメエンコーディングに関するメモ。
2011年11月14日 エンコーディング設定を修正
映像フィルタリング
要。これで画質が決まるので、慎重に組み合わせる。ここではFAQ風にまとめる。
映像がぼやけている
エッジと色のコントラストが甘いと映像がぼやけているように感じやすい。スマートシャープと輪郭強調を使うと改善される。
スマートシャープを使用すると、エッジのコントラストが良くなる(にじみがなくなる)。そこに輪郭強調を付けると、エッジが太く強調されシャープさが増す。どちらも強めに掛けると綺麗に見えることが多い。
映像がざらつく
映像にざらつきを感じる場合は、ノイズ除去の時間軸ノイズ除去を使用することで改善できる。
強度を強く(60-80)に設定し、狭く掛け様子を見る。それでも気になる場合は、範囲を広げる。ただし、範囲を広げすぎると、残像感が出るので注意。
映像にメリハリがない
放送されている物の録画の場合、コントラストが不足している可能性がある。色調補正を行うことで改善できる。ただし、使用しているディスプレイが正確な色を表示できている場合以外は止めた方が良い。安物のディスプレイを使用して調整すると、違うディスプレイで表示した時に変な色になってしまうことがあるので止めた方が良い。
パラメータは、彩度を10くらいにして鮮やかさを与え、ガンマ補正を-10にして深みを与えると鮮やかに見える。ガンマ補正は、強く掛けると黒つぶれするので掛けない方が良いかもしれない。
正直言うと、あまり色補正をしない方が良い。テレビ等の映像補正機能でやたらコントラストを上げたりするので、変に見えることが多い。
映像に明瞭感がない
シャープネスを掛けても明瞭感がない時は、ノイズ除去が強すぎる可能性がある。
高精細映像ノイズ除去であれば、範囲を普通にし、強度を200-300くらいにするとちょうど良く、これ以上にすると細部がぼやける。多少ノイズが残っていたり、残像があっても再生するとノイズがわからなくなることが多い。そのため、確認する時はエンコードしたファイルを確認し、フィルタのプレピューだけで判断しないようにする。また、エンコーダによってはエンコード時にノイズ除去が行われる可能性がある。その点も考慮して設定を行う。
輪郭が2重に見える・ぎらつきがある
エッジと彩色の間に白い線が見えることがある。これは、リンキングと呼ばれる現象で、主な原因は、シャープネスのかけ過ぎ。
シャープネスのフィルタは、スマートシャープ、輪郭強調、映像シャープネスがある。この中でも特に映像シャープネスは、リンキングが発生しやすい。映像シャープネスは、強度が30を超えるとリンキングが発生しだすので、もし使うなら10くらいにする。ちなみに、映像シャープネスは、このリンキングの他にも、エッジの衰退(線が細くなりすぎる)などの弊害が生じるので、あまりお勧めしない。
輪郭強調は、強くかけ過ぎる(60以上)とリンキングが発生してしまうことがある。そのため、発生した場合は、強度を下げリンキングを無くすようにする。
スマートシャープは、リンキングが発生しにくい。なので、スマートシャープを利用して、シャープネスを掛けることをお勧めする。
エンコード
正直言うとどうでも良い。x264の細かい設定を変更してもあまり変わらない。
2パスVBRが、サイズと画質共に良い。しかし、時間が掛かるのがデメリット。バッチ処理を使えば放置できるので、たいしたデメリットではない。
平均ビットレートを2Mbpsくらいするとサイズと画質の両方を保てる。最大ビットレートは、10Mbpsくらいにしているが、まだよくわからない。最大ビットレートを大きくしすぎると、静止部分のビットレートが低くなりすぎて汚くなることがある。小さくしすぎると、動くパートにノイズが出やすい。
その他のパラメータは、プリセットの遅いやとても遅いをそのまま使えば良い。
参照フレームやBフレームは、動画再生支援やホームメディア機器の制約に反しない程度に設定するほうが、後々便利。
	最後に、2時間かけてセッティングした物を公開。まだ実際にエンコーディングに使っていないので、注意。一応エンコードして確認したが、まだいまいちな感じ。
映像フィルタ
- 
		インターレース解除
		
- 24fps化(コーミング除去優先)
 - アニメ補間
 
 - 
		映像リサイズ
		
- 画面全体に表示 (隙間無し)
 - アスペクト比保持
 - BiCubic
 - インターレース出力時に高画質リサイズを行う
 
 - 
		高精度映像ノイズ除去
		
- 強さ: 200
 - 普通(普通)
 - 時間軸方向にもノイズを検索する
 
 - 
		スマートシャープ
		
- 範囲: 70
 - ぼかし強度: 5
 - 検出レベル: 110
 
 - 
		輪郭強調
		
- 強さ: 50
 - 範囲: やや広い
 
 - 
		色調補正
		
- 彩度: 10
 
 
エンコード x264
- 
		映像設定
		
- プロファイル: High@自動
 - サイズ: 1280x720
 - アスペクト比率: 画面アスペクト比 16:9
 - フレームレート: 23.976 fps
 - レート調整モード: VBR (平均ビットレート)
 - ビットレート: 2000 kbits/sec
 - 最大ビットレート: 12000 kbits/sec
 - VBVバッファサイズ: 0 (自動)
 - エントロピー符号化: CABAC
 - ビデオタイプ: プログレッシブ
 
 - 
		音声設定
		
- ストリーム形式: MPEG-4 AAC Low Complexity(LC)
 - サンプリング周波数: 48000 Hz
 - チャンネルモード: ステレオ
 - ビットレート: 192 kbits/sec
 
 - 
		GOP 構造
		
- 最大参照フレーム数: 4
 - GOP の標準フレーム数: 250
 - GOP の最小フレーム数: 0 (自動)
 - GOP 内での B ピクチャ数: 5
 - シーンチェンジを検出する: ON
 - シーンチェンジ検出感度: 40
 
 - 
		詳細設定
		
- ストリーミング向けで出力する: ON
 - 必要ならば Baseline Low-Complexity プロファイル情報を出力する: OFF
 - キーフレーム設定を I ピクチャとしてエンコードする: ON
 - キーフレーム設定を情報ファイルに出力する: OFF
 - 色差チャネルにローパスフィルタを適用する: ON
 - ビデオフォーマット: Component
 - 原色: 自動設定
 - 転送特性: 自動設定
 - マトリックス係数: 自動設定
 - VBV バッファ初期充填率: 90%
 - P ピクチャの相対品質: 0 (自動)
 - 動き検索タイプ: アンイーブンマルチヘキサゴンサーチ (UMH)
 - 動き検索範囲: 24
 - スライス数: 1
 - 8x8 トランスフォーム許可: ON
 - 制約付きイントラ予測: OFF
 - 最小クァンタイザ値: 10
 - 最大クァンタイザ値: 51
 - 色差 QP オフセット: 0
 - 量子行列: フラット 16
 - デブロッキングフィルタモード: ON
 - デブロッキングフィルタ Alpha 係数: -1
 - デブロッキングフィルタ Beta 係数: -1
 - ダイレクトモード予測: 自動
 - 重み付け予測モード (P ピクチャ): スマート
 - 重み付け予測モード (B ピクチャ): 暗黙的
 - 許可するマクロブロックモード: 全て
 - スライスをスレッドで処理する: OFF
 - 決定論的処理を行う: ON
 - 視覚心理最適化を行う: ON
 - 動き検索で色差を考慮する: ON
 - 混合参照を行う: ON
 - 高速 P-skip 検出を行う: ON
 - DCT 係数削減を行う: ON
 - マクロブロックツリー最適化を行う: ON
 - B フレームピラミッドモード: 厳密
 - 適応 B フレーム挿入: 最適
 - 適応 B フレーム挿入の傾向: 0
 - サブピクセル動き予測モード: 9: 全フレームに精密レート歪み最適化を適用
 - レート歪み最適化による量子化: 常に有効
 - 視覚心理適応 QP のモード: 自動分散
 - 視覚心理適応 QP の強度: 0.6
 - 視覚心理最適化の RD 強度: 1
 - 視覚心理最適化の Trellis 強度: 0
 - スレッドの先行検査フレーム数: -1 (自動)
 - 動きベクトル最大長: -1 (自動)
 - 動きベクトルスレッド間バッファ: -1 (自動)
 - ビットレートの変動の許容度: 80
 - レートコントロールの先行検査フレーム数: 60
 - イントラ量子化デットゾーン: 11
 - インター量子化デットゾーン: 21
 - クァンタイザステップ数: 4
 - QP カーブコンプレッション: 0.8
 - QP 事前カーブコンプレッション: 20
 - QP 事後カーブコンプレッション: 0.5
 - ノイズ除去: 0 (無効)
 
 

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