やっと登場TMPGEncの新作!!
TMPGEncの新作 TMPGEnc Video Mastering 5(TVMW5)がついこの前発表されました。やっとメジャーバージョンアップです。
発売日は、まだ先ですが、体験版がもう登場しているので、使ってみました。
と1月2日に作成したまま放置していたので、その続きを仕上げました。既に製品版が発売されており、筆者は、発売日にダウンロード購入しました。
使ってみたい機能をまとめる
使う前に、使ってみたい機能をまとめてみました。
- x264に対応
- CUDAによるエンコードのサポート
- タイムラインモードによる高度なビデオ編集
- 全体的なパフォーマンス
x264に対応するということと、CUDAによるエンコードがとても気になります。それを重点的に調べてみました。
早速体験版を入手
ペガシスのサイトから体験版を落としてきて、インストール。このあたりは、至って普通のソフトウェアでした。ま、当然ですね。
体験版の制約として、ライセンス画面が毎回表示される、エンコード結果の10分おきにロゴが埋め込まれるなどのことがあります。これは、製品版を買えば良いだけですね。
実際の画面
UIは、TMPGEnc 4.0 XPresstとほぼ一緒のようで、操作は前と一緒でOKのようです。
ただし、これはノーマルモードにいえることで、タイムラインモードでは違います。
早速見つけた機能
TSファイル解析
早速見つけた機能としては、TSファイルの解析機能がついているということです。
前は、地デジなどのTSデータの場合、1つだけ映像を取り出すことができ、異なる映像を取り出したいときは、他のソフトでスプリットする必要がありました。今回は、その機能が含まれています。また、字幕や番組の切り替わりの検出もやってくれました。
高精度映像ノイズ除去
フィルタにも、新しいフィルタが追加されていました。高精度映像ノイズ除去となるものがあり、強力なノイズフィルタをかけることができるようです。
10分ほど使ってみて、結果として、エンコード処理がものすごく重くなりました。CUDAをONにしてますが、1分30秒のエンコードに15分かかるとか出てきたので、あきらめて途中でやめました。途中までの映像を見てみて、きれいになるのは確かなので、よっぽど綺麗にしたい動画があるなら使ってみても良いかもしれません。
ちなみに、GTX260を使ってますが、このフィルタを使ったら、GPU使用率が80%を超えました。通常のノイズフィルタは、40%前後止まりです。
x264エンコーダ
H.264のフリーのエンコーダx264です。早速、エンコードしてみました。
設定項目は、MP4を選んだだけでは、プリセットしか表示されず、MPEGに移行にしないと、詳細設定が表示されません。これに気づかずに、3時間ぐらい使っていました。
x264の設定項目はたくさんあるので、設定の確認には、エンコードしなければならないので結構時間が掛かります。現在このあたりを研究しています。
CUDA H.264エンコーダ
CUDAに対応したH.264エンコーダです。正直言うと、CUDAのエンコーダで良いやつを見たことがありません。
果たしてどうなのかということなんですが、やはり機能が制限されます。参照フレーム、固定品質エンコードなどが使えません。あと、品質ですが、x264やTMPGEnc 4.0 XPressより多少悪いです。
最大のメリットとしては、エンコードの早さがあります。x264の半分くらいでエンコードが完了します。とりあえず、早くエンコードしたい、圧縮率低くて良いのでという動画につかうと良いと思います。
タイムライン編集
実はまだ使ってません(汗)。素材がないのと、今のところ作る動画がないので、使用していません。機会があれば後日追記します。
パフォーマンスについて
全体的なパフォーマンスとして、編集機能のサムネイル作成の処理速度が向上しています。以前は、RAID0のハードディスクを用意して、尚かつランダムシークをさせなければ、フルスピードでシークできるという物だったのですが、TVMW5は、ランダムシークを発生させても、さくさく動作します。
エンコード時間は、前のMP4エンコーダと比べるとx264は、遅く感じます。また、CPU利用率も高いです。ですが、設定をしっかりすると、高画質になるので、このあたりは、先ほども述べたように研究中です。
最後に 現在のx264の設定
x264の設定をかいておきます。まだ、暫定で、改良余地ありです。ソースは、アニメソースで、低周波数を多く含む映像の設定です。実写の場合は、サイズが大きくなりすぎるので、あまり適しません。
映像設定
ストリーム形式: MPEG-4 AVC
映像エンコーダ: x264
プロファイル&レベル: High @ 自動
サイズ: ソースに合わせる
アスペクト比率: ソースに合わせる
フレームレート: ソースに合わせる
レート調整モード: VBR (固定品質)
VBVバッファサイズ: 0(自動)
固定品質 品質: 60
最大ビットレート: 12000 kbits/sec
エントロピー符号化: CABAC
ビデオタイプ: ソースに合わせる
GOP 構造
最大参照フレーム数: 4
GOP の標準フレーム数: 250
GOP の最小フレーム数: 0(自動)
GOP 内での B ピクチャ数: 3
シーンチェンジを検出する: チェック
シーンチェンジ検出感度: 40
詳細設定
ストリーミング向けで出力する: チェック
色差チャンネルにローパスフィルタを適用する: チェック
ビデオフォーマット: Component
原色: 自動設定
転送特性: 自動設定
マトリックス計数: 自動設定
VBV バッファ初期充填率: 90%
P ピクチャの相対品質: 0(自動)
動き検索タイプ: アンイーブンヘキサゴンサーチ(UMH)
動き検索範囲: 24
スライス数: 1
8x8 トランスフォーム許可: チェック
最小クァンタイザ値: 10
最大クァンタイザ値: 51
色差 QP オフセット: 0
量子化行列: フラット16
デブロッキングフィルタモード: ON
デブロッキングフィルタ Alpha 係数: 0
デブロッキングフィルタ Beta 係数: 0
ダイレクトモード予測: 自動
重み付け予測モード (P ピクチャ): スマート
重み付け予測モード (B ピクチャ): 暗黙的
許可するマクロブロックモード: 全て
決定論的処理を行う: チェック
視覚心理最適化を行う: チェック
動き検索で色差を考慮する: チェック
今号参照を行う: チェック
高速 P-Skip 検出を行う: チェック
DCT 係数削減を行う: チェック
マクロブロックツリー最適化を行う: チェック
B フレームピラミッドモード: 厳密
適応 B フレーム挿入: 最適
適応 B フレーム挿入の傾向: 0
サブピクセル動き予測モード: 9: 全フレームに厳密レート歪み最適化を適用
レート歪み最適化による量子化: 常に有効
視覚心理適応 QP のモード: 分散
視覚心理適応 QP の強度: 0.6
視覚心理最適化の RD 強度: 1
視覚心理最適化の Trellis 強度: 0
スレッドの先行検査フレーム数: -1(自動)
動きベクトル最大長: -1(自動)
動きスレッド間バッファ: -1(自動)
ビットレート変動の許容度: 80
レートコントロールの先行検査フレーム数: 60
イントラ量子化デッドゾーン: 11
インター量子化デッドゾーン: 21
クァンタイザステップ数: 4
QP カーブコンプレション: 0.6
QP 事前カーブコンプレション: 20
ノイズ除去: 0(無効)
設定項目大すぎ。
色々試しましたが、これが、まぁまぁ綺麗に仕上がりました。エンコード時間は、24分のソースで、1時間-2時間。
この設定では、暗部のブロックノイズが目立ち、べた塗り部分のブロックノイズとシーン切り替わりのノイズが大きいです。まだまた改善の余地があります。
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