CPUの冷却を水冷にしてみた CWCH50-1

| コメント(0) | トラックバック(0) |

タイトル通り、メインPCの水冷化をやってみました。といっても、本格的な水冷ではなく、簡易水冷と言われているCPUだけを水冷にするキットみたいなものを使いました。

Corsair CWCH50-1

CWCH50-1

簡易水冷CPUクーラーは、CorsairのCWCH50-1を選びました。発売されてからかなり経っていますが、依然人気のある水冷キットです。値段も、それほど高くないので、気軽に水冷化できます。

 

このクーラーは、CPUと接して冷却を行う水枕と、水枕を通して熱くなった水を冷却するラジエータと、ラジエータを冷やすファンで構成されています。

ラジエータとファンは、分離されていて、ファンを好きな物に交換できます。私は、付属品を使いました。

ファンは、12cmのPWM変速対応のファンが付属しており、全速力で回すと1600rpmの静音ファンです。

 

取り付けに関して

使用しているケースは、Antec P182です。静音ケースで、内部が狭くメンテナンス性に欠けるケースです。

水枕は、付属のブラケットでネジで固定します。バックプレートがあるので、マザーボードを一度取り外す必要があります。(CPUソケット裏に穴が空いているケースなら取り外し不要です。) 水枕自体はそれほど大きくないので、大きいヒートシンクを付けるよりも取り付けはしやすいと思います。

バックプレートは、落ちないように両面テープで固定しなければいけないと言うことが書いていますが、両面テープなしで固定したところ、普通に取り付けられたので、両面テープなしで固定しました。ただし、CPUを換装するときに、バックプレートが落ちる可能性があるので、換装を考えている人は、素直に両面テープで固定した方がいいです。逆に、マザーボードを交換しようとしている人は、両面テープがはがしにくそうなので、取り付けない方が良いかもしれません。

ラジエータは、ケースとラジエータの間にファンをサンドイッチして、固定するようになっていました。12cmファンが取り付けられる場所があれば取り付けられると思います。ただし、ラジエータは、縦に少し長いので、ケース内部に多少の余裕が必要です。

ファンは、ラジエータに風が当たるようにすることが推奨されているので、エアーフローに多少の工夫が必要です。幸いP182には、上向きの排気があるので、後部吸気にしても、問題なさそうです。

ホースは、非常に固く、取り回しがしづらいです。折れ曲がらないように、ワイヤーか何かが入っているようで、うまく取り付けられません。また、曲げすぎると、折れてしまいそうなので、慎重に取り付ける必要があります。

 

水冷の効果は?

気になるのは、冷却性能と静音性の2点だと思うので、それぞれ書きます。

PC Spec

CPU Core 2 Quad Q6600 2.4GHz → OC 3.0GHz (VID: 1.2875V)
M/B ASUS P5Q
GPU GeForce GTX 260
CASE Antec P182
POWER Antec TruePower Trio 650W

比較対象

リテールファン
CPU Fanに接続
Q-Fan Control:Standardで低回転化

CWCH50-1
CPU Fanにポンプ、Chassis1 Fanにファンを接続
元々付いていた12cmをラジエータのファンに交換
Q-Fan Control:Standardでラジエータのファンを低回転化

使用ソフト

CoreTemp CPUコア温度取得
ASUS Probe-II CPU・M/B・回転数取得
GPU Observer GPU温度取得

TMPEG Video Mastering Works x264でエンコード・CUDAでフィルタリングしてフルロード

環境

気温 25℃

 

リテールファン

アイドル時

CPU 50 ℃
  C0 57 ℃
  C1 57 ℃
  C2 52 ℃
  C3 54 ℃
M/B 46 ℃
CPU Fan 1100 rpm
Chassis1 Fan 900 rpm
Chassis2 Fan 900 rpm
Power Fan 1000 rpm
GPU 65 ℃
GPU Fan 40 %

結構静か。だが、各種パーツの温度がやや高い。

フルロード時

CPU 66 ℃
  C0 77 ℃
  C1 74 ℃
  C2 71 ℃
  C3 71 ℃
M/B 51 ℃
CPU Fan 2500 rpm
Chassis1 Fan 1000 rpm
Chassis2 Fan 1000 rpm
Power Fan 1400 rpm
GPU 75 ℃
GPU Fan 46 %

かなりうるさい。Q-Fan Controlが細かくファン制御し、うざい。うるさい割に冷えない。

CWCH50-1

アイドル時

CPU 45 ℃
  C0 52 ℃
  C1 52 ℃
  C2 58 ℃
  C3 50 ℃
M/B 52 ℃
CPU Fan 1360 rpm
Chassis1 Fan 480 rpm
Chassis2 Fan 900 rpm
Power Fan 1000 rpm
GPU 65 ℃
GPU Fan 40 %

CPU Fanが、ポンプ、Chassis1 Fanが、ラジエータのファン。
静音性は、リテールファンと同じくらい静か。耳を近づけると、ポンプの独特の音が聞こえる。こちらの方がCPUがよく冷えている。だが、M/Bが若干高め。

フルロード時

CPU 55 ℃
  C0 66 ℃
  C1 66 ℃
  C2 61 ℃
  C3 62 ℃
M/B 58℃
CPU Fan 1300 rpm
Chassis1 Fan 900 rpm
Chassis2 Fan 1100 rpm
Power Fan 1500 rpm
GPU 75 ℃
GPU Fan 44 %

アイドル時と変わらない静けさ。CPUが、よく冷えている。が、M/Bが全く冷えなく、CPUよりM/Bの方が温度が高い。電源ユニットのファンがうるさく感じる。

 

まとめ

CPUはよく冷えます。空冷と比べて、10 ℃以上の差がでます。しかし、ケース全体のエアーフローが悪くなってしまうので、周辺のパーツが冷えにくくなります。特にCPU周りのVRM、チップセットが冷えなくなるので、どうやって冷やすかが課題になると思います。

発熱する量は、リテールファンの時と同じはずなので、リテールファンでは、M/Bも冷えたけど、水冷では、CPUが冷えるということになったと考えられます。やはり、熱気をどう排気するかが課題です。

今回全く触れませんでしたが、水冷にする時は、冷却水の漏洩が気になると思います。いくらメンテナンスフリーとはいえ、劣化すると思われるので、その耐久性が気になるところです。しばらくは様子見の状態です。

 

ここまでは、6月22日に書きました。ここからは7月5日の追記です。

CWCH50-1のラジエータファンを、風がラジエータに当たるようにする、つまり背面吸気にすることが望ましいと説明書に書かれており、その通りにしました。しかし、M/Bが全く冷えず、60℃を超えてしまうことがありました。

そこで、元のファンが付いていたように背面排気にしてみました。単にファンを裏返すのではなく、インチネジで、ラジエータをケースに固定し、ファンを付属のネジで裏面から取り付けるようにしました。一応、ラジエータに風が当たるようになっています。

結果、M/Bの温度が45℃~50℃まで下がり、リテールの時とほぼ同じ状態にすることができました。現在、ファンコントロールをオフにして、全力で回していますが、CPUも50℃台をキープしているので、大丈夫そうです。

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.letstryit.net/mt/mt-tb.cgi/223

コメントする

アーカイブ

カウンタ

Total
Today
Yesterday

IPv6 Ready

Powered by Movable Type 7.0

このブログ記事について

このページは、enjoypcが2011年7月 5日 13:57に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「情報セキュリティスペシャリスト受けてきました」です。

次のブログ記事は「Van Den Hul The SKYLINE HYBRID VDH-T8 スピーカケーブル」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ