Windows(NT世代のもの)は、ユーザープロファイルというユーザーごとに分けられた設定ファイルみたいなものを持っている。このユーザープロファイルは、通常使用するPCに保存されている。
スタンドアローンで使用する場合は、それで問題ないが、Active Directoryを使うといろいろ面倒なことが起こる。
そもそも、Active Directoryというのは、ユーザーをサーバーで一元管理するものである。これを利用すると、各クライアントにユーザ設定をする必要がなくなる。特に、ネットワークの資源を使うとき非常に便利である。しかし、そのユーザーが1つのクライアントPCを使うのなら問題はないが、そのユーザーが異なるクライアントPCを移動する場合に面倒なことが起こる。それが、冒頭で紹介したユーザープロファイル関連である。
ユーザープロファイルは、クライアントPCに保存されているので、新しいクライアントPCにログオンしたとき、設定が一切入っていない。よって、最初から設定ということになる。高校の時、この現象を何回も経験した。使う側としても面倒である。
それを改善するために使うのが、移動ユーザープロファイルである。これは、ユーザープロファイルをサーバーに保存するという方式である。
以下の項目を参考にして、今回は設定した。
移動ユーザー プロファイルを作成する
移動ユーザー データ管理の展開ガイド
特徴としては、同じドメインに参加しているPCであり、同じユーザーなら、同じ設定を異なるクライアントPCで共有できるということである。ほぼ同じシステムを持つものなら、効果的な策である。
サーバーは、ファイルサーバーであれば良い。専用のものを用意するとコストがかかるので、Active Directoryのサーバーと同じものにした。
ただ、欠点としては、ユーザープロファイルをサーバーにコピーになければいけないのでログオン・ログオフが遅くなるということがある。しかし、コピーされるデータは更新されたデータだけなので、言うほど遅くはならない。
また、一部例外のファイルが存在するので注意が必要である。
Outlook のデータなどがそれである。これらは、リダイレクトなどで対策できるらしいが、今回はしなかった。
注意すべきことがまだあり、Vistaのユーザープロファイルである。Vistaでは、ユーザープロファイルの構造がまるで違う。XP/2000と互換性が失われているので、それらを共有して使うことができなくなっている。なので、移動ユーザープロファイルを作成したとき、必ず .v2 という名前が追加されるようになっている。
共有することもできるそうだが、今勉強中である。リダイレクトを使うそうだが、設定が複雑な気がしているためあまり進んでいない。私的には、ハードリンク等でできそうな気がするのだが、これもやってみなければわからない。
今後わかり次第追加する予定である。
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